薬剤師国家試験のための病単 試験に出る病気まとめ帳
略して「病単(びょうたん)」です。
今回、縁あって著者の木元 貴祥先生と実際にお会いする機会があり、その際に新刊「病単」をいただきました。
「はじめまして」でまさかまさかのプレゼント!木元 貴祥先生、ありがとうございます!
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2022年3月29日(本日)、「病単」の発売日なのです!木元 貴祥先生、出版おめでとうございます♪
さて、さっそく「病単」をざっと見させていただきました!こ、これは‼自分が薬学生のときに欲しかった‼
ということで、今回「病単」について紹介させていただきます。
「病単」とはどのような書籍なのでしょうか?本記事では、「病単」について、現役病院薬剤師がレビューいたします。
2022年3月29日、発売日当日の記事なので、最速のレビューだと思います!(幸運にも発売日前日にいただけたので、当日に記事が公開できただけです)
Contents
著者は元薬ゼミ講師なのでわかりやすい
著者の木元 貴祥先生は元薬ゼミ講師ですので、薬剤師国家試験に非常に精通しており、国家試験に出るポイントがとてもわかりやすくまとまっています。
予備校講師の講義を受けたことがある方はわかると思いますが、講義のわかりやすさに感動しますよね。そんな感動体験がこの本には詰まっています。(ごくまれに分かりやすい人もいましたが、大学の教授の授業もみんな講師と同じくらい分かりや・・・ゴニョゴニョ、と思っていましたね。)
木元 貴祥先生は話をしていてとても気さくないい方だなぁと思いましたが、「病単」をいただいたときに、私(みや)の子供のためにも「夜分、パパをお借りしましたので・・・」と子供へのプレゼントも準備しているという、かなり粋な人でした!
薬剤師国家試験のための「病単」の特徴とは?
著者の木元 貴祥先生より、「病単」の特徴について教えていただきました!
- 英単語帳の疾患版
- 掲載疾患数は273個
- 重要語句の暗記に特化
- 定期試験・CBT・実習・国試に活用可
- てのひらサイズ・ポケットサイズでコンパクト
薬剤師国家試験の過去10年分を分析・網羅して、国試出題疾患の98%程度はカバーしているそうです!98%ですよ!
薬剤師国家試験の試験科目の一つ「病態・薬物治療」の出題基準に則り、よく問われる疾患の病態生理と薬物治療の重点ポイントをコンパクトに解説。同様のコンセプトで薬剤師国家試験でよく出る薬の情報の重点をまとめ、好評を博した『薬剤師国家試験のための薬単 試験にでる医薬品暗記帳』の姉妹編です。
内容とポイントがシンプル&コンパクトにまとまった書籍
1ページに2疾患(0.5ページに1疾患)、もしくは1ページに1疾患でまとまっています!短時間でさっと確認できていいですよね。
項目も本当にシンプル is ベスト!
- 疾患名
- 主な症状
- 原因
- 検査
- 所見
- 治療
- ポイント(←国家試験で問われることに特化)
疾患の記載項目がシンプル&コンパクトにまとまっていますね!
また、文字だけでなく図や表も多く、内容をイメージしやすいのではないかと思います。重要度マークによる国試での出題頻度の目安や、重要語句の赤字など、優先的な暗記と理解を促す工夫も盛りだくさんです!
薬剤師国家試験の出題基準ごとに掲載されている
病単は薬剤師国家試験の出題基準に記載されている順番の順(目次の第1~7章)で構成されています。
第1章 神経系の疾患
1-1 体性神経系・筋の疾患
1-2 中枢神経系の疾患
第2章 免疫・炎症・アレルギー及び骨・関節の疾患
2-1 免疫・炎症・アレルギー疾患
2-2 骨・関節疾患
第3章 循環器系・血液系・造血器系・泌尿器系・生殖器系の疾患
3-1 循環器系の疾患
3-2 血液系・造血器系の疾患
3-3 泌尿器系・生殖器系の疾患
第4章 呼吸器系・消化器系の疾患
4-1 呼吸器系の疾患
4-2 消化器系の疾患
第5章 代謝系・内分泌系の疾患
5-1 代謝系の疾患
5-2 内分泌系の疾患
第6章 感覚器・皮膚の疾患
6-1 眼の疾患
6-2 耳鼻咽喉疾患
6-3 皮膚疾患
第7章 感染症・悪性新生物(がん)
7-1 細菌感染症
7-2 ウイルス感染症
7-3 真菌感染症
7-4 原虫・寄生虫感染症
7-5 悪性腫瘍
第8章 資料編
・用語解説
・主な治療薬
・主な検査と基準値
内容が盛りだくさんですね!
他にも病気についてまとめられた書籍はありますが、「病単」は薬剤師国家試験の出題基準に沿って単語帳形式にまとまっているので、薬学生にとって要領良く学べる書籍なのではないでしょうか。
第8章の資料編には専門用語の解説やステロイド外用剤の強さの分類など、役立つ資料がまとまっているのもうれしいですね。
薬学生のお財布にもやさしい書籍
薬剤師になりたての頃は「病気がみえるシリーズ」をそろえて勉強しましたが、すべてそろえると結構な値段がしました。(もちろん「病気がみえるシリーズ」の内容は分かりやすく詳しいので、薬剤師におすすめの書籍です!)
2022年3月時点では、「病気がみえるシリーズ」は14巻まであり、すべてそろえると合計54,120円(税込)です。(今は14巻まで増えているんですね!)
さらに「薬が見える」に2022年2月に発売された「がんがみえる」もありますからすべて集めたら・・・
それに比べて「病単」は273疾患も網羅されていて、なんと税込2,200円‼ちょっと安すぎませんか?
薬学生のお財布にすっごいやさしい書籍ですね。
学生時代(もう10年以上前)は青本などサイズの大きく分厚い書籍を、リュックにたくさん詰め込んで通学中に満員電車の中で見ていた身としては、サイズも本当にコンパクトで持ち運びやすく、財布だけでなく、カバンにもやさしく、さらに電車の周りの人たちにもジャマにならないやさしい書籍です(笑)
「病単」は「薬単」の姉妹本|「薬単」とは?
「病単」の姉妹本、「薬単(やくたん)」とは薬剤師国家試験のための薬単 試験に出る医薬品暗記帳です。
最初にタイトルを見たときはZ会の速読英単語、通称「速単」をイメージしました。「速単」は中学時代、ものすごいお世話になっていたので、「薬単」を見たとき懐かしい感じがしましたね。
著者の紹介にも、英単語帳の医薬品版とあり、やはり!と思いましたね。同じように感じた方も多いのではないでしょうか。
「薬剤師国家試験のための薬単」は2020年に発売されてから2年間で、なんと7回も増刷され、発行部数も1万部を超えているそうです!スゴイですね!
「薬単」は以下のような書籍です。
薬学部4~6年生をターゲットにした、薬剤師国家試験対策のための「医薬品暗記帳」です。
病院や薬局での実務実習対策にも使えます。
<特徴>
・過去10年の国試で出題された医薬品に、今後出題が予想される「新傾向」の医薬品をプラス。
・掲載情報を「一般名」「商品名」「適応」「作用機序」「副作用」「その他の特徴・重要ポイント」に絞り込み、必要最低限の知識のおさらいに役立つ。
・薬理学習項目と同範囲、同順に掲載しているため、薬理学的な理解も深まる。
・学習をスムーズにするための薬学用語集も掲載。
・2色印刷で、重要語句を赤文字に。赤シートによる暗記ができる(※赤シートは本書に付属しておりません)。
・ハンディな新書サイズ。
薬剤師国家試験のための「病単」|薬学生には?
薬剤師国家試験のためのとありますが、それだけではありません。
実務実習で、患者さんの疾患を確認時に、一度病単を確認するというのはいい使い方かなと感じました。国試につながる重要な内容がポイントをおさえてわかりやすく書かれています。これまで学んできたことと臨床がつながることでしょう。つながっていくと面白いし、もっと学びたいとなるはずです。そして、国家試験のための知識として定着していくのです。
学生の早いうちに手に入れてしまえば、本当に大学の定期試験からCBT、実務実習、国家試験、就職後まで長く活用できるお得な書籍だと思いますね。
第8章(資料編)には「病単」に記載されている疾患をより深く理解できるように、「用語集」や「疾患・治療薬 一覧表」もありました。第1~7章に出てくる「専門用語」が分からない場合に勉強の手が止まることもありますが、すぐに後ろの資料を確認することができるのでスムーズに学習できますね!
薬学生さんが使いやすいように工夫されているな~と思いました。
「病単」は薬学生必須の書籍です!私が学生のときにあったら絶対欲しい書籍ですね!
薬剤師国家試験のための「病単」|現役薬剤師には?
現役病院薬剤師の立場から正直にいうと、もう少し詳しいと嬉しいなぁとは思いますが、“薬剤師国家試験のため”の書籍ですし、コンパクトさを求めると仕方ないですね。だからといって現役薬剤師に使えないかというとそんなことはなく、病院薬剤師、薬局薬剤師ともに活用できると思いますね!
そもそも現役薬剤師が「病単」に目を通したとして、すべての内容を網羅している人がどれだけいるでしょうか。
私(みや)自身も自分が主に担当してきた領域以外は疎いことも多いですので、さっと見たいときに活用できそうです。国家試験レベルの内容が記載されているので、薬剤師として最低限知っておくべき内容が確認できることはありがたいですね!もちろん、あとでガイドライン等を確認するなど、「病単」を見た後に、深堀していくことが重要です。
時間のない時はさっと「病単」で確認し、あとで深堀しましょう!
あとこれから薬剤師になる方に向けてですが、書籍に学んだことなど関連情報を書き込んで長く使うことで自分だけの書籍・メモ帳みたいになっていくと思うので、薬剤師になってからではなく学生の早いうちに買って使うのがおススメですね!
実習生に指導する薬剤師は特にオススメ
特に実習生に指導する機会がある薬剤師におすすめしたいですね。「病単」には国試に繋がる重要な内容がポイントをおさえてわかりやすく書かれています。そして、国試につながる情報こそ実習生が一番知りたい情報のはずです。
教える側も国試に求められる情報の復習にもなりますし、教えるべきポイントが押さえてあるので、国試につながる情報に臨床で学んだ知識を肉付けして指導してあげると、実習生も喜ぶこと間違いなしです!
「病単」の感想
「病単」の情報は薬剤師国家試験に必要なベースの部分になると思いますので、この書籍からいろいろな情報をリンクさせていくことで、あなたの理解も深まり、より学びが定着していくと思いました。
また、薬剤師国家試験だけでなく、定期試験や実務実習など、早く手に入れれば手に入れるほど、幅広く長く活用できるように工夫がたくさんされている書籍でした!
学生のときにあったら、嬉しかったなぁと思いながら読ませていただきました。
「薬単」と併用して相乗効果が得られると思いますので、薬学生の方は、是非とも実務実習に「薬単」「病単」を持参して実習中に使い倒してほしいですね。「薬単」「病単」に実習中に学んだことを書き込んだり付箋で補足したりして、臨床の知識と座学の知識を繋げてほしいと思います。実習が終わる頃にはあなたの「薬単」「病単」は宝となること間違いなしです。本当に学生の頃に欲しかった!
そして、現役薬剤師にも担当領域外の普段あまり触れない疾患など、復習や勉強になり、得られるものがたくさんある書籍だと思いました!(ただ、当然と言えば当然ですが、薬学生が主な対象の書籍で情報も最低限なので、ガイドラインなど必要に応じて自分で調べたり他の専門書を確認するといった必要があります。)また、実習生の指導に対して有意義に活用できると思いました!
あと、著者の木元 貴祥先生がとてもステキな人でした!
最後に
「病単」は273もの疾患を網羅し、国試出題疾患の98%程度カバーされており、現場や国試で大切な知識をコンパクトにまとめてある書籍でした。なのに税込2,200円というコスパの良さ!
「病単」は自分が学生のときに欲しかった本を体現していますね!
ということで、今回は「薬剤師国家試験のための病単 試験に出る病気まとめ帳」、
通称・・・
病単
の紹介記事でした♪
薬学生は必須ですよ!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!