見極めよう論文のツボ【PICO】
スポンサーリンク

論文を読もうと思っても、読むの時間がかかるし、時間ないよ・・・と思う人も多いと思います。

しかも読んだ論文が、自分の求めていた内容と違うときは精神的なダメージを受けますよね。

時間ないのに・・・と。

アナタが読むべき論文か否か見極めが必要です。

論文のツボを押さえて無駄な時間を減らしましょう。

 

どうやって論文のツボを押さえるのか?

論文のPICOを押さえます。

スポンサーリンク

論文のPICOとは?

論文のPICO
P:患者(Patient)
I:介入(Intervention)
C:比較(Comparison)
O:結果(Outcome)

頭文字をとってPICOです。(Iの代わりにExposure(介入)の頭文字を取ってPECOと呼ぶこともあります。)

これで論文の概要は把握できます。

例えば、

P:心不全患者に対して
I:A薬の投与は
C:既存薬の投与と比べて
O:心血管死を減らすか?

どんな論文なのかだいたいわかると思います。

 

ではPICOはどこを確認すると良いのか?

論文のPICOは要旨(abstract)で押さえることができます。

実際の論文を例に見ていきましょう。

ABSTRACT
Background and Methods
Aldosterone is important in the pathophysiology of heart failure. In a doubleblind study, we enrolled 1663 patients who had severe heart failure and a left ventricular ejection fraction of no more than 35 percent and who were being treated with an angiotensin-converting–enzyme inhibitor, a loop diuretic, and in most cases digoxin. A total of 822 patients were randomly assigned to receive 25 mg of spironolactone daily, and 841 to receive placebo. The primary end point was death from all causes.

PICOだけであれば要旨(abstract)の背景と方法(Background and Methods)のマーカー部分だけ確認すればつかめますね。

PICOは下記のようになります。

P:重症心不全患者かつ左室駆出率35%未満でACE阻害薬とループ利尿薬とそのほとんどのケースでジゴキシン製剤を投与している患者に
I:スピロノラクトンの投与は
C:プラセボ投与と比べて
O:全死亡はどうなるか(減らすか)

ここでは日本語にしましたが、Pで日本語訳が少し違和感あるかもしれません。

アナタが実際に読むときも無理やり日本語にせず、英語のまま意味を捉えた方が理解しやすいかもしれませんよ。

これは慣れだと思います。

PICOはあくまで概要の把握

PICOで論文の内容が分かるなら、じゃあ要旨だけ見て、PICOを押さえるだけで良いじゃないかと思う人もいるかもしれませんがそれは違います。

実際に目の前にいる患者さんと背景が異なる可能性があるからです。

患者さんは85歳なのに、論文のデータは50~70歳のデータという場合、目の前の患者さんに対してA薬を使用した結果がどうなるかはその論文からは分からないですよね。

 

目の前の患者さんが男性なのに、論文は女性だけを集めた論文だった場合も結果が異なる可能性がありますよね。逆もまた然りです。

もし、患者さんの背景と論文の背景が異なっていた場合、知らないでA薬を使用するのと、理解した上でメリットデメリットを考えA薬を使用するのとでは大きな違いです。

もちろんその患者背景と似たような背景の論文が見つかれば当然その方がよいですが、なかなか見つからない領域もあると思います。

PICOで概要を把握し、自分が読むべき論文に該当する論文について本文を詳細を確認していくことが大事になります。

まとめ

PICOで論文のツボを押さえよう。

アナタが読むべき論文だった場合、論文の中身を確認しよう。

論文のPICO
P:患者(Patient)
I:介入(Intervention)
C:比較(Comparison)
O:結果(Outcome)

皆様の応援が励みになります。
1日1回、クリック(↓)をよろしくお願いします。

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

 

PVアクセスランキング にほんブログ村

スポンサーリンク
他にもこんな記事を書いています!