ザイザル®(レボセチリジン)薬物動態情報
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抗アレルギー薬である第2世代ヒスタミンH1受容体拮抗薬ザイザル®(レボセチリジン)について薬物動態情報を見ていきたいと思います。

各動態情報の項目について詳細は下記記事をご参照ください。

本記事中のIFは『ザイザル®IF, 2023年7月(第15版)』のことです。

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ザイザル®(レボセチリジン)薬物動態情報

適応

[成人]
・アレルギー性鼻炎
・蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症

[小児]
・アレルギー性鼻炎
・蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

用法用量

≪錠≫
[成人]
ザイザル® 1回5mg 1日1回就寝前経口投与(最高投与量1日10mg)
[小児]
・7歳以上15歳未満
ザイザル® 1回2.5mg 1日2回朝食後・就寝前経口投与

≪シロップ0.05%≫
[成人]
1回10mL(レボセチリジン塩酸塩として5mg)を1日1回、就寝前に経口投与(最高投与量は1日20mL(レボセチリジン塩酸塩として10mg))
[小児]
・6ヵ月以上1歳未満
1回2.5mL(レボセチリジン塩酸塩として1.25mg)を1日1回経口投与
・1歳以上7歳未満
1回2.5mL(レボセチリジン塩酸塩として1.25mg)を1日2回 朝食後・就寝前経口投与
・7歳以上15歳未満
1回5mL(レボセチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回 朝食後・就寝前経口投与

バイオアベイラビリティ

該当資料なし

全血液中薬物濃度/血漿中薬物濃度(B/P)

該当資料なし

分布容積(Vd)

  • みかけの分布容積:25.14~26.7L(IF:P.52より)

みかけの分布容積であり特徴付けできませんでした。

全身クリアランス(CL)

  • みかけの全身クリアランス2.435~2.482L/hr(IF:P.52より)

尿中未変化体排泄率(Ae)

該当資料なし

レボセチリジンは主に尿中に未変化体として排泄される(IF:P.56より)より腎排泄型の薬剤といえます。

抽出比

みかけのクリアランスのため、腎抽出比(ER)・肝抽出比(EH)を算出することはできませんでした。

タンパク結合率

  • 約92%(IF:P.54より)

タンパク結合率より結合していない(遊離形)割合が分かります。
血漿中遊離形率(fuP)=1-0.92=0.08
fuP<0.2よりタンパク結合依存型の薬剤といえます。

半減期

  • 7.33時間(IF:P.49より)

その他

  • 透析除去率:約8.5%(IF:P.56より)
  • 脳内ヒスタミンH1 受容体占拠率:約8%1)(図より読み取り)(20%以下は非鎮静性)→非鎮静性
  • 〈重要な基本的注意〉眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。(ラセミ体であるセチリジンや、海外でのレボセチリジンの使用において、眠気が認められている。)→自動車運転不可
  • AU TGA pregnancy category:記載なし
  • US FDA pregnancy category:B

ザイザル®(レボセチリジン)薬物動態情報まとめ

ザイザル®(レボセチリジン)の特徴
  • 腎排泄型
  • ER・EH・Vd(b):特徴づけ不可
  • fuP=0.08→タンパク結合依存型(fuP≦0.2)
  • バイオアベイラビリティ:該当資料なし
  • 半減期:7.33時間
  • 透析除去率:8.5%
  • 非鎮静性
  • 自動車運転不可
  • AU TGA pregnancy category:記載なし
  • US FDA pregnancy category:B

 

 

参考資料
  1. 谷内一彦:薬理作用から見た理想的な抗ヒスタミン薬治療.日耳鼻 2020;123:196-204.

 

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