ルパフィン®(ルパタジン)薬物動態情報
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抗アレルギー薬である第2世代ヒスタミンH1受容体拮抗薬ルパフィン®(ルパタジン)について薬物動態情報を見ていきたいと思います。

各動態情報の項目について詳細は下記記事をご参照ください。

本記事中のIFは『ルパフィン®IF, 2023年3月(第6版)』のことです。

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ルパフィン®(ルパタジン)薬物動態情報

適応

  • アレルギー性鼻炎
  • 蕁麻疹
  • 皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

用法用量

12 歳以上の小児及び成人
ルパフィン® 1回10mg 1日1回経口投与(症状に応じて1回20mgに増量可)

バイオアベイラビリティ

  • 未変化体のバイオアベイラビリティ:2.3%(IF:P.49より)

34.6%の放射能が尿中に回収され、少なくとも投与用量の3分の1が消化管から吸収されることが示唆された(IF:P.49より)

全血液中薬物濃度/血漿中薬物濃度(B/P)

該当資料なし

分布容積(Vd)

  • みかけの分布容積7567.27L(IF:P.48より)

全身クリアランス(CL)

  • みかけの全身クリアランス1035.75L/h(IF:P.48より)

尿中未変化体排泄率(Ae)

  • ルパタジンは、体内吸収後その多くが代謝され、未変化体としての排泄量は、投与量の1%未満(IF:P.52より)

記載より肝代謝型となります。

抽出比

みかけのクリアランスのため、腎抽出比(ER)・肝抽出比(EH)を算出することはできませんでした。

タンパク結合率

  • 98.4~98.8%(IF:P.51より)

タンパク結合率より結合していない(遊離形)割合が分かります。
血漿中遊離形率(fuP)=1-0.984=0.016
fuP<0.2よりタンパク結合依存型の薬剤といえます。

半減期

  • ルパタジン4.76時間
  • デスロラタジン20.65時間
    (IF:P.47より)

その他

  • 活性代謝物デスロラタジン
  • 薬理活性:ルパタジン>デスロラタジン(IF:P.45より)
  • 生体内で主にCYP3A4 により数段階の酸化的代謝過程を経て活性代謝物であるデスロラタジン及びヒドロキシ誘導体(3位、5位及び6位水酸化体)に代謝される。その後、ヒトにおいては3位水酸化体を経て、そのグルクロン酸抱合体へと代謝され、尿中に排泄される。(IF:P.44より)
  • 透析除去:該当資料なし(IF:P.53より)
  • 中枢神経抑制作用:ルパタジンフマル酸塩20mgの中枢抑制はプラセボと比較して有意に強く、精神運動機能の低下が認められた。→鎮静性は不明(ルパタジンの脳内ヒスタミンH1 受容体占拠率は不明)
  • 〈重要な基本的注意〉眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう十分注意すること。→自動車運転不可(※10mg投与による運転能力への影響は認められなかった(IF:P14より))
  • AU TGA pregnancy category:B1(デスロラタジン)
  • US FDA pregnancy category:C(デスロラタジン)

ルパフィン®(ルパタジン)薬物動態情報まとめ

ルパフィン®(ルパタジン)の特徴
  • 肝代謝型
  • 活性代謝物デスロラタジン
  • 薬理活性:ルパタジン>デスロラタジン
  • ER・EH・Vd(b):特徴づけ不可
  • fuP=0.016→タンパク結合依存型(fuP≦0.2)
  • バイオアベイラビリティ:2.3%(未変化体)
  • 半減期:ルパタジン4.76時間、デスロラタジン20.65時間
  • 透析除去:該当資料なし
  • 鎮静性:不明
  • 自動車運転不可
  • AU TGA pregnancy category:B1
  • US FDA pregnancy category:C

 

デスロラタジンについてはコチラの記事も参考にしてください。

 

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