ミネブロ®(エサキセレノン)薬物動態情報
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ミネブロ®(エサキセレノン)はミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)のひとつで高血圧にたいして用いられます。記載時点ではスピロノラクトンやセララと異なり心不全の適応はありません。

ではエサキセレノンの薬物動態情報を見ていきましょう。

 

各動態情報の項目について詳細は下記記事をご参照ください。

本記事中のIFは『ミネブロ®IF, 2021年2月(第5版)』のことです。

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ミネブロ®(エサキセレノン)薬物動態情報

用法用量

エサキセレノン 1回2.5~5mg 1日1回経口投与

禁忌:eGFR 30mL/min/1.73m2 未満

バイオアベイラビリティ

  • 90.8%

空腹時投与で89.0%、食後投与で90.8%(IF:P.67より)

全血液中薬物濃度/血漿中薬物濃度(B/P)

  • B/P:0.7

血球移行率28.6~30.4%
(ミネブロ®錠審査報告書平成30年11月12日, 審査報告(1)P.18より)

血球移行率30%で計算します。

血漿分布率=1-0.3=0.7

B/P=全血液中薬物濃度/血漿中薬物濃度・(1-Ht)とHt=0.5より

B/P=1/0.7・(1-0.5)=0.714

分布容積(Vd)

  • 80L

日本人健康成人男性23 例にエサキセレノン5mg を静脈内に単回投与したときの分布容積は80L であった。(IF:P.66より)

Vd(b)=Vd/(B/P)

Vd(b)=80/0.7≒114

Vd(b)≧50より細胞内分布型の薬剤といえます。

全身クリアランス

  • 3.7L/h(61.7ml/min)

日本人健康成人男性23 例にエサキセレノン5mg を静脈内に単回投与したときの全身クリアランスは3.7L/hであった。(IF:P.66より)

尿中未変化体排泄率(Ae)

  • 1.6%

投与されたエサキセレノンの大部分が尿糞中に代謝物として排泄され、未変化体の糞中及び尿中排泄率はそれぞれ18.7%及び1.6%であったことからエサキセレノンの主要な消失経路は代謝であると考えられる
(IF:P.71より)

Ae≦30より肝代謝型の薬剤といえます。

抽出比

  • 肝抽出比(EH):0.055

CLH1.6%のためCL≒CLHとします。

EH=CLH/(B/P)/QH=61.7/0.7/1600=0.055

EH<0.3より消失能依存型の薬剤といえます。

タンパク結合率

  • 99%

血漿蛋白結合率は98.2%~99.0%(IF:P.69より)

タンパク結合率より結合していない(遊離形)割合が分かります。

血漿中遊離形率(fuP)=1-0.99=0.01

fuP<0.2よりタンパク結合依存型の薬剤といえます。

半減期

  • 18.6時間(IF:P.62より)

その他

  • 非ステロイド型のミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬
  • 適応は高血圧症のみで心不全の適応はない
  • エサキセレノン2.5mg≒エプレレノン50mg

ミネブロ®(エサキセレノン)薬物動態情報まとめ

ミネブロ®(エサキセレノン)の特徴
  • Ae:1.6%→肝代謝型(Ae≦30)
  • EH:0.055→消失能依存型(EH<0.3)
  • Vd(b):114L→細胞内分布型(Vd(b)≧50)
  • fuP:0.01→タンパク結合依存型(fuP≦0.2)
  • バイオアベイラビリティ:90.8%
  • 半減期:18.6時間
  • 非ステロイド型のミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬
  • 適応は高血圧症のみで心不全の適応はない
  • 禁忌:eGFR 30mL/min/1.73m2 未満

 

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